2016.10.16 VSシャーク

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2016年北谷リーグ公式戦 第7節 花栗シルバー vs シャーク

 1234567
シルバー073401823
シャーク01000001

勝:伊藤(真)(1勝2敗)
負:キクチ

バッテリー

シ:田中(宏)、伊藤(真) – 小島、二瓶

シャ:キクチ、ヒラヤマ – 某

本塁打

シ:渡久地 3,4号、二瓶 1号
シャ:

戦評

いつもの打順、いつものポジションに、彼の名前はなかった。

一番、ショート、中山。

彼について語り尽くすことは僕には出来ないし、あるいは世界中の誰もがそんなことは出来ないかもしれない。
ともかく、彼は突然僕らの前から去って行った--接待ゴルフ--まるで昭和の営業マンのような理由で。
誰もその事実をうまく飲み込めていない。

変わりにスタメンに入った大学生の渡久地--確か興南高校出身だったと思う--は、毎打席決まってヒットを打っていた。
それはまるで満員電車の椅子取りゲームのように、自ら席を立った中山氏の椅子にゆったりと腰掛け、優越感に浸りながら嘲笑っているかのようだった。

そして僕は4回からマウンドに上がった。

僕が自信を持って投げ込んだボールは、まるで絹糸のような美しい軌道を描き、ストライクゾーンを通過してキャッチャーミットに吸い込まれた。
正確には、吸い込まれたように見えた。
コースが外れていたんじゃないかって言う人もいる。
とにかく僕にはストライクに見えたんだ。

「ボール」

何が何だかわからなかった。
まるで壁に書かれた大きな文字を読み上げているような声だった。
本当に壁にそう書いてあるのかもしれないなと、僕は思った。

けれど、落ち込んでいても仕方がないので「なるほど」とだけ言った。
もちろん、何も納得はしていない。
今だってそうだ。

そして何かを吹っ切ったように、かすかな微笑を口もとに浮かべた。風のない日に静かに立ちのぼる小さな煙のような微笑みだった。
僕は立ち直り、最後の打者を打ち取った。

それで終わりだ。この話に続きはないし、それ以上でもそれ以下でもない。
ある時期に、花栗シルバーとシャークが試合をし、僕が勝利投手となった。
それだけだ。

来週もどこかで同じような試合をするかもしれない。
ひょっとしたら、ジャスティン・ビーバーの前とかで。

(おわり)
# 村上春樹風

打者成績

位置選手通算打率打数安打二塁打三塁打本塁打打点四死球盗塁
(遊)渡久地.78666102601
(二中)田中(秀).21451000100
(捕)小島.55631000100
登利谷.20020000100
(中投)伊藤(真).46251100110
(左)下田.46762100100
(三捕)二瓶.25032011430
(一)伊藤(停).41762000100
(右三)伊藤(守).04251000110
(投二)田中(宏).12540000020

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